公開日: 2026.10.31 / 最終更新日: 2026.10.31

ECのギフト対応設定|のし・ラッピング・複数配送先の決め方

ギフト対応は、ラッピングのボタンを有効にするだけでは終わりません。対象商品の線引き・のしの内外・複数配送先での金額の扱い・繁忙期の確認体制をどう決めるかが運用の分かれ目です。自社ECで最初に固める4つの判断軸を整理しました。

リボンを掛けた箱の角に、のし紙を模した白い帯が水引風の結び目とともに斜めに添えられ、箱の周りに別々の方向を向いた3枚の宛先タグが置かれ、その横で担当者がクリップボードを手に確認している情景イラスト

ギフト対応の設定は、ラッピングのボタンを有効にするだけでは終わりません。どの商品を対応可能にするか、のしは内と外のどちらを基本にするか、1つの注文を複数の届け先へ送るときに金額をどう扱うか、繁忙期に誰が何を確認するか。この4つを決めてからアプリやシステムを選ぶと、注文が増える時期に誤発送やのしの付け間違いが起きる機会を減らせます。

ラッピングやのしの対応は、カートやアプリの設定画面を開けば数分で有効にできます。難しいのは機能のオン・オフではなく、何を対応可能にして何を対象外にするか、のしをどちらで統一するか、届け先が複数になる注文にどう対応するかという判断です。設定の前にこの4つを固めれば、担当者が増えても判断がぶれません。

ギフト対応の設定で決めることは4つ

ギフト対応の設定は、のし・ラッピング・複数配送先という3つの要素でできています。この3つにどう対応するかを、対象商品・のしの既定値・複数配送先の運用・繁忙期の確認体制という4つの決め事に分けて、①から順に固めます。

  • のし:贈る目的に応じた水引や表書きを選び、品物に掛ける紙
  • ラッピング:包装紙や箱、リボンなど見た目を整える包装
  • 複数配送先:1回の注文を、複数の相手にそれぞれ送る仕組み
ギフト対応で決める4つの事項を①対象商品②のしの既定値③複数配送先④繁忙期の体制の順に並べた図。①②は商品ページとのしの設計、③④は注文処理の運用に分かれ、アプリやシステムを選ぶのはこの4つを決めたあとであることを示す脚注が添えられている

①対象商品を決める|「全部ギフト対応」にしない

ギフト対応を全商品に適用すると、化粧箱に入らない商品や、割れやすく包装に向かない商品まで対応可能に見えてしまいます。注文を受けたあとに「対応できません」と連絡する手間と、相手に不便を感じさせるリスクを避けるため、対応できる商品を決め、商品ページに明示します。

  • 化粧箱に入る大きさか(箱に入らない商品は対象外にする)
  • 割れ物・生もの・冷蔵/冷凍品など、包装や同送に向かない商品
  • 価格が一定額未満の商品(ラッピングの手間に対して単価が低すぎる商品)
  • セット商品・まとめ買いの扱い(1個ずつ包むか、まとめて1つにするか)

この4点を商品マスタ側の属性として持たせると、商品ページとカート画面の両方で対応可否を自動的に揃えられます。手動で商品ごとに判定する運用は、商品数が増えた時点で漏れの原因になります。

②のしは内のし・外のしどちらを基本にするか

のしには、品物に直接のしをかけてから包装紙で包む「内のし」と、包装紙で包んだ上からのしをかける「外のし」の2種類があります。配送中に擦れたり剥がれたりしにくいのは内のしで、宅配でギフトを送る自社ECでは内のしを基本にするのが安全です。

比較軸内のし外のし
包装の手順品物に直接のしをかけ、上から包装紙で包む包装紙で包んだ上からのしをかける
配送での向き配送中にこすれても汚れにくく、宅配向き配送で汚れたり外れたりしやすい
ECでの使い方基本の設定にする手渡しの予定がある注文、相手に複数の品が届く場合に選べるようにする
内のし・外のしの使い分け

基本を内のしに決めたうえで、注文者が「直接渡すので外のしにしたい」と選べる選択肢を注文画面に用意します。配送先が注文者と異なる直送の注文では外のしを選べないようにし、その理由を注文画面に一言添えます。表書きの文字に旧字体を使いたい注文が入ることもあるため、備考欄で字の特徴を書いてもらう運用にすると、電話で確認する手間を減らせます。

③複数配送先への対応|価格を見せない設定を決める

多くのカートの標準機能では、1回の注文に対して配送先を1件しか指定できません。複数の相手にギフトを送りたい注文者は、相手ごとに注文と決済を繰り返す必要があり、手間がかかります。配送先が複数になる注文に対応するアプリやシステムを導入する場合は、次の点を注文前に確認します。

  • 1回の注文で指定できる宛先数の上限(超える場合の案内文を用意する)
  • 宛先ごとに注文が自動で分割されるか、1件の注文のまま進むか
  • 宛先が未入力の商品がある場合に、購入手続きを止める設定があるか
  • 同梱する納品書・のしに金額を表示しない設定があるか

ギフトを受け取る側に金額を知られたくない注文者は珍しくありません。カートの設定で、ギフト注文には金額を記載しない納品書やメッセージカードのみを同梱できるようにすると、問い合わせを減らせます。領収書など取引記録としての金額情報は注文者本人のメールやアカウントにのみ残し、同梱物には出さない運用に決めます。

④繁忙期の体制|受注から梱包までの確認手順を決める

のしの付け間違いや違う商品への発送は、注文が集中する時期に起きやすい事故です。防ぐには、受注直後ではなく発送準備の直前に確認する手順と担当を、繁忙期の前に決めます。

  • 受注一覧に、のしの種類・表書き・配送先数などギフト関連の情報をまとめて表示する
  • のし紙は定型のテンプレートを用意し、一括印刷する
  • 取り付け前に、注文内容と現物を担当者以外の1人が見比べて確認する
  • 発送後は配送先・のしの種類・個数を記録に残し、問い合わせがあったときにすぐ確認できるようにする

導入方法を選ぶ|カート標準機能・アプリ・外部サービス

①から④を決めたあと、どう実現するかには3つの選択肢があります。

  • カートの標準機能:追加コストはかからないが、対応するカートと設定項目が限られる
  • 専用アプリ:のし・ラッピング・複数配送先をまとめて扱えるものが多いが、月額や注文ごとの費用が増える
  • 外部のギフト包装・配送サービス:梱包から発送までを委託できるが、在庫を外部倉庫に置く必要がある場合がある

少人数で運営する自社ECでは、対象商品とのしの既定値をカートの標準機能で固め、複数配送先への対応が必要になった段階でアプリの導入を検討するという進め方が、運用の負担を増やしにくい選び方です。

まとめ|設定前に固める4つのこと

ギフト対応に迷ったら、機能の有無から考えないようにします。対象商品を決め、のしの既定値を内のしに決め、複数配送先では金額を見せない設定を決め、繁忙期の確認体制を決める。この4つを守れば、アプリやシステムを選ぶ基準も自然に絞られます。

同梱物を使ってリピートにつなげる設計はEC同梱物の設計|リピートにつながる入れ方と効果の測り方に、配送先が離島や沖縄・北海道になる場合の追加送料の決め方はECの地域別送料の設定|北海道・沖縄・離島の追加送料の決め方に整理しています。

対象商品の線引きやのしの既定値が決まれば、複数配送先アプリの選定や受注一覧への情報集約は、awai Buildの保守運用で継続して対応できます。支援範囲はawai Buildのサービス詳細にあります。

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よくある質問

Q. 内のしと外のし、どちらを基本にすればよいですか?
A. 宅配で送る自社ECでは内のしを基本にします。配送中に擦れたり剥がれたりしにくいためです。手渡しの予定がある注文や、相手に複数の品が届く場合に限り、外のしを選べるようにすると柔軟に対応できます。
Q. 全商品をギフト対応にする必要がありますか?
A. 必要はありません。化粧箱に入らない商品や、割れ物・生もの・冷蔵/冷凍品など包装に向かない商品、単価が低くラッピングの手間に見合わない商品は対象外にして、商品ページに対応可否を明示します。
Q. 1回の注文で複数の届け先へ送れますか?
A. カートの標準機能では、1回の注文に対して配送先を1件しか指定できない場合が多くあります。届け先が複数になる注文に対応するには、宛先ごとの分割注文に対応したアプリやシステムを導入し、宛先数の上限や未入力時の挙動を事前に確認します。
Q. 受け取る相手に金額を知られないようにできますか?
A. 同梱する納品書やのしに金額を表示しない設定ができるカート・アプリを選べば対応できます。領収書など金額の記録は注文者本人のメールやアカウントにだけ残し、同梱物には出さない運用にします。
Q. 表書きに旧字体を使いたいという注文が入ったら、どう対応すればよいですか?
A. 旧字体は文字化けの恐れがあるため、注文時の備考欄で字の特徴を説明してもらう運用にします。不明な点は発送前に確認の連絡を入れ、印刷後の取り付け間違いを防ぎます。
Q. 繁忙期にのしの付け間違いを防ぐには何をすればよいですか?
A. 受注一覧にギフト関連の情報をまとめて表示し、のし紙は定型のテンプレートで一括印刷します。取り付け前に、注文内容と現物を担当者以外の1人が見比べて確認する体制を決めると、間違いに気づく機会が増えます。

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