公開日: 2026.05.29 / 最終更新日: 2026.05.29
Shopifyでクローズドサイト(BtoB会員制)を構築する4つの方法【ログイン制限】
Shopifyで会員サイト(BtoB向けクローズドサイト)を作る4つの実装パターンを比較しました。ログイン制限・代理店ログイン・パスワード保護それぞれの費用感と向いているケースを整理しています。

卸売業・メーカー・代理店ビジネスのShopify相談で最も多いのが「取引先だけが見られるクローズドサイトを作りたい」という要件です。実装方法は4パターンあります。パスワード保護・アカウント必須・Shopify Plus・サードパーティアプリで、それぞれ費用と制御レベルが大きく異なります。どれが合うかは要件次第で、「とりあえずアクセス制限アプリ(Locksmith)を入れれば解決」という話ではありません。
費用は選ぶパターンで大きく変わります。Shopify標準のパスワード保護なら追加費用はほぼ0円、アクセス制限アプリならアプリ月額(月3,000〜15,000円程度)+設定、顧客タグ制御のカスタム開発、Shopify PlusのB2B機能をフル活用する構成(Plus月額約22万円〜)、と後段ほど規模が大きくなります。同じ「会員制」でも構成次第で大きく開くため、設定・構築の費用は要件を整理したうえで個別にお見積りします。要件を絞らないまま相談すると、必要以上に重い構成を掴まされるので、まず自社が何を隠したいのかを言語化してから相談してください。
BtoB会員制サイトで実現したいこと
- 未ログインユーザーにはトップページすら見せない(完全クローズド)
- 商品一覧・価格は見せるが、カートと注文機能はログイン必須
- ログイン済みユーザーでも、顧客タグや会員ランクによって表示価格が異なる
- 代理店AはブランドXの商品のみ、代理店BはブランドYの商品のみ表示する
- 新規取引先は申請フォームから審査を経て、承認後にアカウント発行する

実装パターン別:Shopifyクローズドサイトの作り方
パターン①:Shopifyパスワード保護(最もシンプル)
Shopify管理画面の「オンラインストア → 環境設定 → パスワード保護」を有効にすると、全ページにパスワードゲートが設置されます。1つのパスワードを取引先全員に共有する最もシンプルな方法です。顧客ごとの個別管理・価格制御はできないため、取引先が少なく、まず手軽に試したい場合に有効です。
パターン②:Shopifyアカウント必須設定
「チェックアウト設定」でアカウント必須にすると、未登録ユーザーは購入できなくなります。Liquidテンプレート(Shopify独自の画面表示言語)を編集してログイン前は商品価格を非表示にするカスタマイズを組み合わせることで、価格の秘匿も実現できます。
パターン③:B2B on Shopify(Shopify Plus限定)
Shopify PlusではネイティブのBtoB機能「B2B on Shopify」が利用できます。企業アカウントの作成・担当者の紐付け・企業別価格リスト・支払い条件(NET 30=請求から30日以内の支払い等)・ドラフト注文(店側が手動作成する下書き注文)の承認フローがShopify管理画面上で一元管理できます。月額費用はShopify Plus(約22万円〜/月)が必要です。
パターン④:サードパーティアプリによる会員制構築
「Locksmith」「EasyLockdown」「Wholesale Club」などのアプリを使うことで、ページ・コレクション・商品ごとのアクセス制限が実装できます。顧客タグベースで「このタグを持つ顧客だけが見られる」という細かい制御が可能で、アプリ費用は月3,000〜15,000円程度です。
4パターン、どれを選ぶか(3問で絞る)
パスワード保護・アカウント必須・アプリ・Plusのどれが合うかは、次の3問で絞れます。
- Q1. トップページも含めて完全に隠したいか、価格だけ隠せばよいか → 完全に隠すならパスワード保護かアプリ、価格だけならアカウント必須+Liquidの組み合わせ
- Q2. 取引先ごとに見せる商品・価格を変えたいか → 変えるなら顧客タグ制御(アプリ)かB2B on Shopify。パスワード保護1本では実現できない
- Q3. 1つの企業に複数の担当者がいて発注権限を分けたいか → 分けるならShopify PlusのB2B on Shopify(月額約22万円〜)が本命。標準は1メールアドレス=1アカウントで、権限の階層を持てない
代理店ログインの実装方法
顧客タグに代理店IDを付与し、Liquidテンプレートでタグによる表示制御を行う実装が多数派です。Shopify Plusの「B2B on Shopify」では企業ごとの価格リストとアクセス権限を管理画面から設定できます。代理店数が多い・価格体系が複雑な場合はPlus + カスタム開発の組み合わせになります。
BtoB会員制サイト構築の費用感
- パスワード保護のみ:0円(Shopify標準機能)
- アプリ活用(Locksmith等):月3,000〜15,000円のアプリ費用 + 設定作業(個別見積)
- カスタム開発(顧客タグ制御 + 申請フロー):個別見積
- Shopify Plus + B2B on Shopify + カスタム開発:個別見積 + Plus月額(約22万円〜)
4つの実装パターンのどれが合うかは、取引先数・価格体系の複雑さ・予算で変わります。選定を誤ると「アプリを入れたのに要件を満たせない」という手戻りが起きます。awaiは要件をうかがった上で、過不足のない実装パターンと概算費用を最初にご提示します。
自社は「パスワード保護」で足りるか「Plus」まで要るか、30分で見立てます何を隠したいのか(トップごとか価格だけか)、取引先ごとに出し分けが要るか、企業内の権限を分けたいかをうかがい、4パターンから過不足のない実装と概算費用をその場でご提案します。要件を絞るので、重すぎる構成を避けられます。会員制サイトの運用で見落としやすい3点
会員制サイトは、作って終わりではありません。運用で手が止まりやすいのが、会員の承認・権限・退会まわりの設計です。ここを最初に決めておかないと、担当者の手作業がじわじわ増えていきます。
とくにBtoBでは、同じ取引先に複数の担当者がいるのが普通です。誰がアカウントを作れて、誰が発注を確定できるのか。この権限の線引きが曖昧だと、意図しない発注や、見せたくない情報の露出が起きます。
- 新規会員の承認:自動で通すか、管理者が1件ずつ確認するか
- 権限の階層:閲覧のみ・発注可・管理者を取引先ごとに分ける
- 退会と休止:取引が止まった会員のアカウントをどう扱うか
- 既存得意先の招待:一斉案内か個別案内か、初回ログインまでの導線
これらはShopify B2Bサイトの構築手順で触れる会社アカウントの仕組みと合わせて設計すると、運用の手間を先回りで減らせます。
よくある質問
- Q. 取引申請フォームから承認まで自動化するには何が必要ですか?
- A. Typeform・Google FormsなどでBtoB申請フォームを作成し、ZapierやMakeを使ってShopifyの顧客アカウント作成と顧客タグ付与を自動化できます。担当者が審査後に承認するフローを挟む場合はSlack通知やメール通知と組み合わせた設計をよく使います。Shopify Plusではこれに加えてFlow(ノーコード自動化)が使えます。
- Q. パスワード保護とアカウント必須設定は、SEOにどう影響しますか?
- A. パスワード保護をかけるとGoogleのクローラーもアクセスできなくなるため、検索インデックスに表示されません。BtoBクローズドサイトで検索流入が不要なら問題ありませんが、会社紹介ページだけは公開状態にしてSEOを維持したい場合は、アカウント必須設定(トップは公開・価格やカタログはログイン必須)の組み合わせが有効です。
- Q. 既存の取引先に新しいクローズドサイトへの切り替えを案内するにはどうすればいいですか?
- A. 担当者がShopify管理画面から取引先メールアドレスを登録し、招待メール(アカウント設定リンク付き)を一括送信するフローが多くの会社で使われています。注文手順をまとめた操作マニュアルを案内メールに同封すると、問い合わせ件数を大幅に減らせます。
- Q. 複数の担当者が同じ会社として発注できるようにするには?
- A. Shopify標準は1メールアドレス=1アカウントです。企業内の複数担当者がそれぞれアカウントを持ち、同じ会社情報を共有する設計が基本になります。Shopify PlusのB2B on Shopifyでは企業に複数の担当者を紐付け、権限(発注者・閲覧のみ等)を設定できます。購買フローが複雑な場合はPlusの検討価値があります。
- Q. Shopifyで会員サイト(クローズドサイト)は作れますか?
- A. 作れます。本文で紹介した4パターン(パスワード保護/アクセス制限アプリ/顧客タグ制御のカスタム開発/Shopify PlusのB2B機能)のいずれかで実現できます。パスワード保護は追加費用がほぼ0円、アクセス制限アプリはアプリ月額(月3,000〜15,000円程度)+設定、カスタム開発やPlus活用(Plus月額約22万円〜)ほど規模が大きくなり、設定・構築の費用は要件により個別にお見積りします。自社が『何を隠したいか』(会社情報全体か、価格・カタログのみか)を先に言語化することが、必要以上に重い構成を避ける近道です。
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